1.「京都議定書」から「パリ協定」へ 「京都議定書」は1997年に採択され、先進39国が5%削減(1990年比)に取り組み、アメリカとカナダが脱退するも37国は自国の削減目標を達成しました。しかし、約束期間終了年の2012年には世界のCO 2 排出量は32%(1997年比)も増えたのです。これは、37国の排出量は世界の30%程度、中国・インド等の新興途上国からの排出量が急激に増えたためです。
その後も増加し続けていますが、世界各国で悲惨な自然災害が相次ぎ、膨大な被害額は経済成長を妨げる危機感が世界中につのってきました。途上国ほど深刻な事態に追い込まれ、とくに中国が大気汚染対策で強硬なCO 2 削減対策を余儀なくされたのを契機に、CO 2 削減は全世界共通の喫緊課題となり「パリ協定」に至ったのです。

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