家庭部門で消費するエネルギーの60%、業務部門での~45%が冷暖房・冷温水器、すなわち、高々50℃の熱を燃焼温度2,000℃の化石燃料で賄っていますが、これは熱力学的にはエントロピー=ムダを増やし、温暖化を助長します。冷暖房等を地球に優しい「地中熱」を活用すればカーボンニュートラルへの一助になります。地中熱は、年間通してほぼ15℃の恒温になっている地下10mほどの安定的な熱源(帯水層)ですので、夏なら冷房に、冬なら暖房にそのまま活用できるのが魅力です。地中熱利用ヒートポンプ(HP)の実証試験によれば、その省エネ効果は従来の空気熱HPの~25%、化石燃料焚きボイラーの~30%あり、石油換算で30万㌧タンカー55隻分も節約できます。また、CO2排出量の削減効果は全排出量の~4.5%に達します。
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