1.運輸部門からのCO2排出量 2021年度の我が国のエネルギー起源のCO2排出量は10.64億㌧、そのうち運輸部門からは下図に示すように1.85億㌧(17.4%)【国交省HP】です。内訳は陸上の自動車が86.8%を占め、国内海運船舶が5.5%、鉄道気動車が4.1%。航空が3.7%ですので、自動車ほぼ50%を排出する自家用乗用車からの排出量抑制がターゲットになります。一方、輸送量当りのCO2排出量でみると、旅客【単位[g-CO2/(人・km)]:人一人を1 km輸送するときのCO2排出量】では鉄道25→バス90→飛行機124→乗用車132、貨物【単位[g-CO2/(ton・km)]:貨物1 tonを1 km輸送するときのCO2排出量】では鉄道20→船舶43→貨物車216→乗用車1,124となっており、乗用車は旅客輸送では鉄道の約5倍、貨物輸送では約55倍も多く排出しているのです。以上の現状を踏まえ、国交省は「GX(グリーン・トランスフォーメーション)の実現に向けた取組み」を公表し、2050年CN(カーボンニュートラル)達成への具体的なロードマップを示しています。その概要は以下のようです。

続きは会員ページより