1.たかが0.5℃、されど0.5℃ 「パリ協定」で「今世紀末の平均気温上昇を産業革命以前より2.0℃以内、できれば1.5℃未満に抑える」、いわゆる「1.5℃約束」を誓いました。この1.5℃と2.0℃のわずか0.5℃差、これが「たかが0.5℃、されど0.5℃」と言わしめる異常気象を引き起こすのです。
「異常気象」が近年多発する一因は既述(第93回セミナー・アカデミアニュースNo.109)しましたが、下図のように【北極域の温暖化】→【中緯度域との温度差低下】→【極渦の不安定化】→【寒帯ジェット気流の弱体化】→【偏西風の低速化→蛇行】で【冷気が南へ】【暖気が北へ】張り出し、それぞれがより長時間居座るためです。冷気は乾燥、暖気は湿潤した気団ですので、より乾燥化・湿潤化を来たします。
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