1.アンモニア:見直されるエネルギー側面の効用 アン モニア(以下、NH3 と略記)は常温常圧では無色の気体で、 特有の強い刺激臭と毒性があり劇物ですが、アンモニア水は 虫刺さされ薬として身近な存在です。世界で年間約 2 億トン生 産され、我が国の消費量は約 110 万トン、8 割を国内生産、2 割をインドネシアとマレーシアから輸入しています。用途の 8割はチッソ肥料、2 割はメラニン樹脂やナイロン等の原料です。火力発電所から排出される「窒素酸化物: NOx」をチッソ N2 と水 H2O に還元する脱硝剤の使途も重要です。こんな NH3 をエネルギーの側面から見直すときわめて有用な効用があり、「水素社会の立役者になる!」可能性から政府の「戦略的イノベーション創造プログラム」で具体的な検討がなされています。その可能性を概説します。
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