GREEN PARTNER No.144 「環境か経済か」、欧州を分断する文化戦争 ~ 「グリーンディール」 への農家抗議デモ~
1.「欧州グリーンディール」とは 2019年、欧州委員会が「2050年までに世界初の『気候に中立な大陸』へ」=「世界初のカーボンニュートラル(CN)達成大陸」を実現するための政策として決定しました。その分野は①クリーンエネルギー、②持続可能な産業、③エネルギー・資源効率的な建築及び改修、④持続可能でスマートなモビリティー、⑤生物多様性およびエコシステムの保全、⑥農場から食卓まで、⑦汚染ゼロ、にわたって「温室効果ガス排出ゼロ」に資するあらゆる政策が散りばめられています。実際に非現実的と思われる政策が法律化されようとしており、様々な産業機関から死活問題として抗議が殺到しているのです。 つづきは会員ページより
1.偏西風とは 「偏西風」は既号(No. 103, 2023)の「大気の大循環」で少し触れましたように、南北緯度(30°~60°)帯にかけて高度10km辺りまでの地表側で西→東に吹く気流(フェネル循環の地表側)のことです。低→高緯度へ向かうほど地球半径r[m]は小さくなり、自転の角速度ω[rads]⁄は一定なので周速V[ms]⁄は「運動量保存の法則:V=r.ω=一定」によって加速され、上空ほど地表の摩擦力が弱まって新幹線並み以上の「ジェット気流」(下図の大気循環断面図の北緯60°上空の「寒帯ジェット気流」、北緯30°上空には「亜熱帯ジェット気流」も存在)が常時流れています。 続きは会員ページより