「2050 年、カーボンニュートラル」への道(7) ~太陽光発電と風力発電のさらなる導入条件~

1.「“VRE”(変動再エネ)」と称される苦悩 太陽 光発電(PV)と風力発電(WT)の最大のメリットは「CO2 を排出しない」こと。故に、カーボンニュートラル(CN) にきわめて寄与することから、その普及を図っていま す。一方、最大のデメリットは「天候に左右される」 こと。故に、その変動電力を系統連系するための柔軟・ 強靭な電力システム構築に各国が苦悩しています。国 際エネルギー機関(IEA)は、PV と WT を“VRE(Variable Renewable Energy:変動再エネ)”と呼んで、その導 入率向上のための電力システム構築への手順を段階的 に提示しています(The Power of Transformation)。

VRE の変動幅は、例えば、ドイツでは WT は 3 月が ピーク・8 月はその 1/3、PV は 6 月ピーク・1 月はそ の 1/9、全発電量比で(77~16)%の大きさです。この変 動を火力で補いますが、自給できる褐炭を使用するの で CO2 排出量が増えています。2038 年に石炭火力全 廃予定ですが、石炭産業の構造転換のため 4,000 億€、 石炭火力企業へ 45 億€、も拠出しています。天然ガス はロシアに依存するので外交問題もあり、フランスか らの原発電力でしのいでいます。ドイツやイギリスな ど再エネ先進国の現実には厳しいものがあります。

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