【開催のご案内】第 79 回「ESP 推進分科会」定期セミナー
1.CO2 削減はコロナのお陰? 環境省は、2020 年度の 国内の温室効果ガス排出量が 11.49 億トン(CO2 換算)、前年比△5.1%、基準年 2013 年 14.08 億トン比で△18.4%だった、と公表しました。(2013~2019)年間の削減量は 1.97 億トン 平均△0.33 億トンなので、この削減率が続けば 2030 年の排出量は 8.91 億トン、削減率△36.7%になるはずです。2030 年の 削減目標は 2013 年比△50%、7.04 億トンですので、目標の127%です。コロナによる CO2 削減劇を活用する契機です。 下図は(2000~2020)年にわたる CO2 排出量( 棒グラフ)と実質 GDP( 折れ線)推移ですが、CO2 削減要因 の一つがリーマンとコロナによることは確かです。 続きは、会員メニューより
CO2 排出実質ゼロ(2025)、実現への模索(11) ご ~ COP26 と AR-6:ポイントと成果・展望 ~ 1.COP26 は何のためか? 今さらながら、何のために世界の首脳が集まって、何を話 し合うというのでしょうか。 今や、温暖化でこれだけ異常 気象に襲われ、立ち直りに多く の人々・地域・国々が存亡に苦悩 し、これが将来に続いていくの です。この環境破壊に最も苦し むのは温暖化に責任のない若者 たちです。「かけがえのない地球(Only One Earth)」だから、若者たちは自分たち・子供たち・孫たちの未来のため、世界の 首脳に「平穏な暮らしができる地球に戻すための行動を直ち にとってほしい、協力するから!」と声を上げています。 各国首脳は若者が納得できる結果を出さねばなりません。 続きは会員ページから
地球の気候変動をコンピューター シミュレーションで予測する技術の基 礎を築いた日本人 米プリンストン大学 上級研究員 真鍋淑郎教授に今年のノー ベル物理学賞が贈られます。先生が渡米 されたのが 1958 年、基礎論文「1 次元 大気モデル」が発表されたのが 1964/1967 年、著名な「大気海洋結合モ デル」は 1969 年です。正に、「CO2 温暖化説」の創始者です。 CO2 濃度と気温との相関性が注目され、ハワイと南極で CO2 濃度の計測が開始されたのが 1958 年、今より 63 年も前、日 本では東大と京大にやっと大型コンピューターが導入された 頃です。私事(加藤)ですが、当時、私は大学院生で、京大 へ自身でプログラミングした数百枚のパンチカードを持参し て計算してもらいながら、プログラムミスとモデル改善に明 け暮れた日々を思い出します。地球規模の気候変動現象は複 雑怪奇なので、立てる方程式や初期・境界条件の組み合わせは 数千に及びますから、そのシミュレーションは当時、米国以 外では不可能でした。当然のこととして真鍋先生は渡米し、 コンピューターの進歩と相まって研究が進展し、「CO2 温暖化 説」を導いたのです。今回は、先生の計算モデルの変遷を追 いながら、気候変動予測の進展経緯を探ってみます。 続きは会員ページより
拝啓 金風の候、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。 平素は、「ESP 事業」に対し格別のご支援、ご高配を賜り厚くお礼申し上げます。さて、 第 78 回「ESP 推進分科会」定期セミナーを下記の通り開催いたします。新型コロナウイル スの不活性化が確認されている「オゾン発生空気清浄機」を設置して感染予防対策を徹底し て行い、安全に安心してご参加いただけるよう準備を進めております。ご多用の折とは存じ ますが、ぜひご参加頂きたくご案内申し上げます。
カーボンニュートラル(CN)達成への切札が電気自動車 (EV)と太陽光発電(PV)と目されていますが、それらの普及に 欠かせないのが「蓄電池(バッテリー)」です。蓄電池は放電 と充電が繰り返し可能な「二次電池」を指します。ちなみに 「一次電池」は放電してしまうと二度と取り出せなく使い切 り電池を指します。今や、二次電池と言えば「リチウムイオ ン電池(LIB: Lithium Ion Battery)」ですが、今回は、世界中 で LIB から「全固体電池(ASB: All Solid Battery)」への R&D が急加速している背景などを探ってみます。その前に、 1.二次電池の充放電メカニズム 鉛蓄電池は○- 極に Pb、 +○極に PbO2、電解液に H2SO4 を使用し、放電前は下図のよ うに両極に PbSO4 が 析出しています。放 電すると、まず○- 極の Pb が溶けだして電子 e-を放出して Pb2+に なりますが、溶液中 の SO42-と結合して PbSO4 を生成します。 続きは会員ページより