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水素の用途と製造法の現状ー買い取った再エネ電力の使い道

1.水素の用途と製造法の現状 水素はこれまでエネルギーという観点ではほとんど使用されておらず、その強力な「還元力」という化学的機能を発揮する化学種として活用されています。例えば、石油精製プロセスで硫黄分の除去剤、プラスティック樹脂生成プロセスで安定剤や改質剤、製鉄プロセスで鋼板の光輝焼鈍剤、半導体製造プロセスで還元雰囲気ガスやキャリアガス、などとして150億m3程度もの水素が工業プロセス用に生産・消費されています。 水素は自然には存在しませんので、それぞれの工場で自家消費のために化石燃料等から「改質水素」【例えば、水蒸気改質CH4+H2O→3H2+CO】を生成、あるいは石油精製所や製鉄所で副次的に発生するオフガスやコークス炉ガス等の「副生水素」の供給を受けて利用しています。 続きは会員ページにて

By |2017-12-23T01:16:40+09:0012月 23rd, 2017|ニュース|0 コメント

再生エネルギーの「エコ・エネ」評価 (6) ~「水素」:再エネ ~

1.水素は再エネか? 前号で「地中熱」を「自然界に存在する永続的に使用可能なエネルギー」であるから「再エネ」として推奨しました。では、「水素」はどうか? 「水素分子: H2」は空気中にわずか0.00005%(0.5ppm)〔体積比〕、つまり「自然界にはほとんど皆無な気体」なので「再エネ」とは言い難いですが、「永続的に使用可能な再エネ起源の電力によって水電解で発生できる」から「再エネ」とも言えます。結果的に「資源が枯渇せず繰り返し使え、発電時や熱利用時にCO2をほとんど排出しないエネルギー源」ですから「再エネ」と言っても許されそうです。 続きは会員ページにて

By |2017-12-23T01:14:41+09:0012月 23rd, 2017|ニュース|0 コメント

再生エネルギーの「エコ・エネ」評価 (5) ~「地中熱」を利用する省エネ冷暖房 ~

1.地中熱 再生可能エネルギー(再エネ)は「自然界に存在する永続的に使用可能なエネルギー」ですので、「地中熱」も再エネであり、前号までに概説した「木質バイオ」とともにアベノミックスの「新成長戦略」の主柱です。 深さ10m以下の地中温度は昼夜や季節に依らずほぼ一定ですので、図1のように夏は外気温より低く冷たく、冬は高く温かい熱源として活用できるのです。 続きは会員ページにて

By |2017-12-23T01:07:43+09:0012月 23rd, 2017|ニュース|0 コメント

再生エネルギーの「エコ・エネ」評価 (4) ~「未利用材」で森林蘇生と温暖化防止~

1.森林の蘇生は未利用材の利用促進 我が国の森林は国土の68 %も占め、緑豊かで癒しの源泉です。しかし、森林の現状は低廉な輸入材が自由化によって急速に普及した結果、今や国産材の自給率は20%を切り、森林経営は苦境に陥りました。人の手が入らない森林は荒廃し続けています。 瀕死の森林を蘇生できれば、新たなCO2吸収源を創生し、水源をより豊かにし、土砂災害を抑えるなど人が生きる上で欠かせない自然環境をさらに強固に守ることができます。 森林蘇生の第一歩は収穫期を迎えた森林を伐採し、新たに植林→育林→伐採の「森林リサイクル」を確立することです。 続きはLSEアカデミアニュース32号

By |2017-12-23T01:03:02+09:0012月 23rd, 2017|ニュース|0 コメント

今年は「変」「動」「乱」?、やはり「育」! ~「快適と健康」も創出する省エネ設計士を ~

昨年、日本の平均気温が平年を0.88℃、世界のそれは0.44℃、それぞれ上回り、いずれも統計開始以来過去最高、最悪を記録しました。産業革命以前より日本では1.8℃、世界では1.4℃も上昇し、加速傾向です。世論は温暖化による異常気象を最も恐れ、「パリ協定」に「期待する」声は70%を超えています。温暖化対策に消極的なトランプ米国新大統領への懸念の声は80%以上にも及びます。 何はともあれ「日本は着実にCO2削減対策に推進すべき」なのです。これを高効率で具現化するのが「ESP省エネ事業」ですが、これが「三方良し」+「快適と健康」も創出してくれ〝so, happy !〟を味あわせてくれるのです。今年は、こんな「快適と健康、日常の充実感といった『心』の価値」が「『物』の価値」よりもっと大切だ、と実感できる「ESP事業」を推進、主導する「省エネルギー設計士」を「育」みます。皆さまの温かいご支援をお願いいたします。 続きは会員ページにて

By |2017-12-23T01:00:29+09:0012月 23rd, 2017|ニュース|0 コメント

再生エネルギーの「エコ・エネ」評価(9) ~ 燃料電池は水素社会を支えられるか ~

1.燃料電池の果たす役割 前36号で「我が国が『パリ協定』の約束を果たすには水素社会へ2030年に本格移行しなければならない」こと、そして「必要な『水素』はどうやら確保できそう」なこと、を概説しました。 次の課題は「燃料電池(FC: Fuel Cell)」の低コスト化と長寿命化です。FCは水素社会の一般家庭やオフィスのコジェネ(電気+熱:エネファーム)、燃料自動車(FCEV)のエンジンや非常電源など、きわめて重要な生活基盤を支える役割を担うのです。2025年には実用レベルに達しなければなりません。技術開発の苦悩など「燃料電池は水素社会の基盤技術になりうるか」を本号で考えます。 続きは会員ページにて

By |2017-11-16T23:40:37+09:0011月 16th, 2017|ニュース|0 コメント

CO2排出量をどこまで抑え込めるか? ~ パリ協定:ゼロ(2100 年)へのシナリオ ~

1.CO22排出量、ゼロへのシナリオ パリ協定の最終目標は今世 紀末までに人為起源の CO2排出量をゼロにし、地球の気温上昇を 1.5℃に抑え込むことです。その第1ステップが過日の歴史的合意、 すなわち各国が自主的に提出した 2030 年までの CO2削減目標を確 実にクリアすることです。各国の CO2削減草案を 100%達成できても 気温上昇を 2.0℃以下に抑えらないため、各国には定期的なレビュー で削減実績を厳しくチェックされ、さらなる改善が課せられます。正 に、この第1ステップに成否がかかっています。第2ステップは 2050 年には各国の CO2排出量を現状から(70~80)%削減することです。 そして、2100年にはCO2排出量をゼロにするのが第3ステップで、こ れによって 1.5℃が達成できるシナリオです。 なお、ここで言う CO2は温室効果ガス(GHG)を指しますが、全 GHG を CO2換算で表わすことが通常なので、ここでも GHG をわか りやすく CO2と記しています。 2.CO2排出量、ゼロとは? CO2は人為起源の排出量がゼロに なっても自然界から排出されるので完全にゼロにはできません。ま た、CO2はきわめて安定した化学種で、その寿命は1万年以上です ので、今までに大気に排出され蓄積された CO2はそのまま残留しま す。そこへ新たな CO2が入り込んできますので、大気の CO2濃度は 高まり続け、温暖化が止まることはありません。できることは人為起 源の CO2排出量を可能なかぎり抑制し続け、「わずかな量」に抑え込 むことだけです。この「わずかな量」とはどれくらいでしょうか。

By |2017-11-01T17:46:59+09:003月 22nd, 2017|ニュース|0 コメント

樹木のCO2吸収量を算出する! ~ 人が適切に整備した森林が対象 ~

1.「森林経営」の考え方 樹木は自身の呼吸で CO2を排出し ますが、それ以上に大量の CO2を「光合成」で吸収しています。 すなわち、大気からのCO2と根からのH2Oを光合成によりセル ロース(有機体)の形で体内に C(炭素)を固定して成長します。 一方、光合成で生成した O2(酸素)は放出されます。CO2の吸 収と排出の差が正味の吸収量ですが、新陳代謝が活発な樹齢 (20~30)年が最も吸収量が多く、50 年を超えると吸収量は著しく 低下します。 したがって、CO2吸収源として認められる森林は、下草刈りや 間伐など「人が適切に『森林経営』している『人工林』と『保安林』 だけ」です。京都議定書では人工林 1,140 万 ha、保安林 1,360 万haの計2,500万haを対象として、CO2吸収量1,300万ton-C (△3.8%)が認められました。 2.固定炭素量の算出法 「樹木に固定蓄積されたC(炭素)は 樹木の幹・枝・根・葉の乾燥重量の~50%であり、それは大気か ら吸収した CO2由来である」ことが多くの研究からわかっていま す。この事実から、樹木の乾燥総重量の 50%が今までに固定 累積した総炭素量になりますので、次式が成立します。

By |2017-03-22T17:07:21+09:003月 22nd, 2017|ニュース|0 コメント

省エネ技術に限界あるか?

さて、省エネの進展度合い の指標として①「IIP(鉱工業生産指数)エネルギー消費原単 位」と②「GDP 最終エネルギー原単位」を用いて見てみた のが図3です。両指標とも1973年のオイルショック時を100 として表示しています。特筆すべきは①、②の両指標ともに オイルショックを契機に 1990 年頃にかけてほぼ半減し、当 時の「徹底した省エネ」施策が見事に功を奏したことです。

By |2017-03-15T12:11:14+09:003月 15th, 2017|ニュース|0 コメント

最近、「ZEH」「ZEB」といった話題を耳にしません か?

最近、「ZEH」「ZEB」といった話題を耳にしません か?ZEはNet Zero Energy、HはHouse、BはBuildingのこと、つ まり、住宅(ビル)の断熱性と省エネ性を高め、太陽光発電で創エネす ることによって年間の一次消費エネルギー【冷暖房・給湯・照明・換気 の用途に消費されるエネルギー。

By |2017-03-15T11:50:55+09:003月 15th, 2017|ニュース|0 コメント
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