LSEアカデミアニュース No.56 「パリ協定」遵守:再エネと原子力の攻防 (9) ~原子力を正しく知って備える安全文化~
1.原子力が選択肢になりうる要因(復習) 福島原発事 故にもかかわらず世界 30 ヵ国以上で 443 基が現在稼働し、 なおも建設中~70 基、計画~100 基、2050 年には~1,000 基 と拡大の一途です(53 号で詳述)。とくに電力需要が急増す る新興国が顕著です。これは原子力に(1)安全性向上:新規制 基準、 (2)環境性:CO2 排出ゼロ、(3)経済性:低発電コス ト、(4)安定性:最適ベース電源、(5)自給率アップ:準国産 エ ネ ル ギ ー 、 等 の メ リ ッ ト が あ る か ら 、 で す ( 5 5 号 で 詳 述 )。 一方、我が国は「化石燃料資源はなく海外にそのすべてを 依存しなければならない国情」(そもそも論)にあり、これ を打破、同時に 2050 年 CO2▲80%を達成する電源構成を (1)再エネ67%(太陽光32%, 風力14%, [...]