年間アーカイブ: 2022

LSEアカデミア ニュース No81号  CO2 排出実質ゼロ(2025)、実現への模索(14) ご ~急激な EV 化はカーボンニュートラルに寄与するか~

1.加速する乗用車 EV 化政策 今、欧・米・中で自動車の EV(電気自動車=電動)化旋風が吹き荒れています。EU 委員会は「2035 年以降、全ての新車がゼロエミッション車 (ZEV)になる」目標設定を宣言しました。米国は「2030 年ま でに乗用車の新車販売の 50%を ZEV(ゼロエミッション車) にする」大統領令を発令しました。中国は「2030 年までに新 車販売車の 40%以上を NEV(新エネ車)、45%以上を低燃費 車にする」との指令が出ています。いずれにせよ、2030 年以 降、欧・米・中では 100%内燃機関搭載車の販売は禁止です。 こうした EV 化旋風はカーボンニュートラル(CN)に向けて の必須条件ですが、上記の欧・米・中の厳しい EV 化政策は 気候変動緩和のための大幅な CO2 排出量削減効果を期して 打ち出されたはずです。これら急激な EV 化政策には巨額な 予算を投入して種々の技術開発やインフラ整備などを 5 年程 度で成し遂げ、CN に寄与するだけの CO2 削減結果を実証し なければなりません。EU は 「2030 年の CO2 排出量を 1990 年(56.59 億トン)比で△55%(△31 億トン)を達成する」と削減 目標を 5%引き上げました。この柱が EV 化です。果たして 思惑通りの [...]

By |2022-02-16T13:15:22+09:002月 16th, 2022|ニュース|0 コメント

GREEN PARTNER No.118

「2050 年、カーボンニュートラル」への道(7) ~太陽光発電と風力発電のさらなる導入条件~ 1.「“VRE”(変動再エネ)」と称される苦悩 太陽 光発電(PV)と風力発電(WT)の最大のメリットは「CO2 を排出しない」こと。故に、カーボンニュートラル(CN) にきわめて寄与することから、その普及を図っていま す。一方、最大のデメリットは「天候に左右される」 こと。故に、その変動電力を系統連系するための柔軟・ 強靭な電力システム構築に各国が苦悩しています。国 際エネルギー機関(IEA)は、PV と WT を“VRE(Variable Renewable Energy:変動再エネ)”と呼んで、その導 入率向上のための電力システム構築への手順を段階的 に提示しています(The Power of Transformation)。 VRE の変動幅は、例えば、ドイツでは WT は 3 月が ピーク・8 月はその 1/3、PV は 6 月ピーク・1 月はそ の 1/9、全発電量比で(77~16)%の大きさです。この変 動を火力で補いますが、自給できる褐炭を使用するの で CO2 排出量が増えています。2038 年に石炭火力全 廃予定ですが、石炭産業の構造転換のため 4,000 億€、 石炭火力企業へ 45 億€、も拠出しています。天然ガス はロシアに依存するので外交問題もあり、フランスか らの原発電力でしのいでいます。ドイツやイギリスな ど再エネ先進国の現実には厳しいものがあります。 続きは会員ページより

By |2022-02-15T12:15:45+09:002月 15th, 2022|ニュース|0 コメント

LSEアカデミア ニュース No80号 CO2 排出実質ゼロ(2050)、実現への模索(13) ご ~ 水素細菌:カーボンニュートラルへの決定打? ~

1.バイオ技術:地球温暖化対策の切り札? 世界でカー ボンニュートラル(CN)を達成するためには人為起源の CO2 排出量(約 400 憶トン/年)を自然吸収量(約 220 憶トン/年) へ削減、すなわち、2050 年まで毎年平均 6 憶トン(韓国の年間 排出量に相当)減らし続けなければなりません。再エネと省 エネあるいは小型原発や ZEV(ゼロエミッション車)の進化 をもってしても達成は容易ではありません。なぜなら、今や 途上国からの CO2 排出量が 70%に達し、その主因である石 炭に頼らざるをえず、脱炭素技術の導入も難しい国情がある からです。先進国からの消極的な投資導入やウイズコロナで 石油争奪戦模様の現状を危惧するばかりです。 続きは、会員ページをご覧ください。

By |2022-01-19T16:36:59+09:001月 19th, 2022|ニュース|0 コメント

GREEN PARTNER No.117

第 78 回「ESP 推進分科会」定期セミナー 3講座要旨集号 新年明けましておめでとうございます。セミナーは一年ぶりの対面での開催で、肝胆相照らす会員さまとの 拝顔でのコミュニケーションで感激でした。今年はこのようなセミナーが続くことを願っています。セミナー は ESP 事業案内に続き、インターンシップの大学生3名から自己紹介と抱負が述べられ、新感覚のマーケテ ィング戦略に期待が寄せられました。会場には新製品「陽光 LED 照明 明王”Myo-Ou”」と「オゾン発生器 エ アフレッシュ EX」が展示され、セールスポイントが社長の森から講座 3 で詳述されました。本号は講演され た3講座の要旨集です。講座 1 と 2 の講師は財団代表理事 加藤征三氏と財団カウンセラー 奥山哲也氏です。 IPCC・AR-6 にみる気候変動予測と 真鍋・大気海洋結合モデル 第 6 次エネルギー基本計画では何が変わるか 新製品によるコロナ禍のビジネスと健康経営による会員様独自の事業展開 続きは会員ページより  

By |2022-01-06T13:59:07+09:001月 6th, 2022|ニュース|0 コメント
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